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田舎在住マンガ家艶々の日常など
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Posted by sitomi - 2015.10.24,Sat
昼頃、いつもの薬をもらうために医者へ行った帰り。
いつも通ってる住宅街で、左側の横道から全く止まらず車が飛び出してきた。
こっちは急ブレーキと同時にクラクションを鳴らしたが、そもそも最初からこっちを見てもいなくて右折、つまり
僕の車の前に出て、同じ方向へ走っていくのだった。
クラクションを鳴らし谷も関わらずノーリアクション。こちらを見るでもないし、手を上げて悪い,とかのジェスチャーもナシ。さすがに頭にきた僕はべたっと真後ろについて相手のルームミラーをのぞき込んだ。
やはりシルバー世代だ。最近こういうのが多い。もう一度クラクションを鳴らしてやろうかと思った。

しかしふとそんなときに思い出すのだ。
20代のころつきあってた彼女を横に乗せていたとき似たようなことがあって、その車をやはり高齢の女性が運転していた。今よりももっとバカだった僕はずいぶんその車を煽りまくったとおもう。向こうが先にひどいことをしてきたんだから当然だと思っていた。
しかしその彼女は、もうやめなよ、という。きっと悪いことをしたこと自体気づいてないよ。それに・・
あれが自分の母親だったらと思うと悲しくならない?と言ったのだ。
わたしは自分の母親がこんなふうに若い人に煽られて怖い思いしてるのを想像すると辛いよ、と。

それを聞いて自分の母親を想った。たしかに悲しいなと思った。
老いから来るものはどうしようもない部分がある。わざとやったように見えてもそうではないかもしれないのだ。や、もちろん相手のことも考えずわざとやってるのかもしれない。そういう人間もいるかもしれない。
でも、そうだとしても自分の母親が煽られるようなことをされてたらやっぱりイヤだな、と。

これは善悪や懲悪の話ではなくて、想像力で許すことができるならそれでいいじゃないかという
話。
そもそもどちらが悪くたって他の車を煽るような行為ってのはみっともないものだ。
その時点で悪役はどっちなのか。周りから見れば自分にしか見えない正義の仮面を被った道化がそこにいるだけだ。

若い頃は平気でそんなことをしていた。それがその彼女の言葉でいつしか我慢できることができるようになったのはよかったと思う。そしてその言葉は今でもちゃんと効いている。
気づけばじいさんの運転する車の行く先を案じていた。じいさんはそのあとすぐに左折していったがウィンカーもついていたなかった。
よくそんな話をすると、免許を返納すればと簡単に言われる。しかしうちらのような僻地ではそれをするともう生活がかなり困難になる。電車もバスもない。自転車で移動すれば数キロ先の店への往復で体力の消耗は半端ない。夏には熱中症で亡くなった事例もある。冬は雪が降ればもうおしまいだ。どうしたって高齢者も運転をやめることはできない。都会やベッドタウンの事情とは違う。
願わくばあのじいさんが事故ったりしませんように。いつか自分の運転が危ないことに気づきますように・・。

帰ってからは下書きの続き。そろそろ夜型に戻りそう。やっぱり夜中が進むんだよなあ。



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Comments
無題
自分の母親だったらと思うと悲しいですね。
人ごとじゃない、自分のモンダイとして考えられますね。
なんかとてもグっとくる素敵な文章で感激しました。
Posted by ネムリー - URL 2015.11.02,Mon 11:25:30 / Edit
Re:無題
ああ、なんだかありがとうございます。
ちょっとそう言われて楽になりました。
Posted by - 2015.11.04 at 01:55
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